IATF16949を導入することによって、次のような3つの大きなメリットがあります。今回は代表的なメリット3点をご紹介します。
①自社製品の品質および生産性の向上
IATF 16949は、製品の品質を向上させるためのプロセスや要件を定義しています。規格としての要求事項をクリアすることにより、品質に加えて、製品不良率が低下によるコスト削減や無駄な手続きや過程が減少による生産性の向上にもつながります。
②第三者機関による審査で、信頼性の強化
IATF 16949は、IATFから承認を得た第三者審査機関が自動車の部品や材料を供給するサプライヤーを「IATF承認取得・維持ルール」に基づいて審査・登録をします。そのためIATF16949認証の取得は信頼性の向上につながるのはもちろんのこと、品質管理システムの効率化や経営体制の効率化につながります。
③グローバル市場での信頼と評価を得る
IATF16949はアメリカの「BIG3」として知られるフォード社、ゼネラルモータース社、クライスラー社の3社によって提案され、検討がスタートした品質規格です。今日では、主要な自動車メーカーがヨーロッパ、北米、日本、韓国などで広く採用しており、IATF16949の認証を獲得することは、グローバルな市場での信頼を確立するための重要なステップとなります。この認証を取得することで、既存のクライアントからの信頼も一段と厚くなり、さらには宣伝効果も期待できます。

IATF16949とISO9001を混同される方が多いですが、対象が異なります。IATF16949は自動車産業に特化しているのに対し、ISO9001はさまざまな商品・サービスに適用できるように規定されています。ISO9001は「品質」のマネジメントシステムの要求事項であり、特定の分野にフォーカスした認証規格ではありません。つまり、ISO9001では業種・業界特化ではない点、少し曖昧な要求を求めている部分がありますが、IATF16949では実施内容をより明確にした要求事項が含まれています。例えば、ISO9001においては、不良に対する継続的な改善を重視していますが、IATF16949は不良の発生を予防する対策をとることを重視しています。ただ、これらは全くの別物ではなく、国際標準化機構ISO/TC176専門委員会の支援を受けてIATFが制定した規格であるため、ISO9001の要求事項がベースとなっているのです。

特殊ナット・カラー製造.comを運営するマツダ株式会社は、IATF16949取得に向けて2023年より本格的に活動をしております。お客様の品質管理方法の基礎を理解すると共に、各々の要求事項に的確に対応させて頂く事を目標に掲げて社内で取り組んでいます。自動車メーカーで育った当社だからこそ、他業界の皆様に安心いただいて点をより強固にするために、製品の”より一層の安心・安全”を付加し、グローバルにご利用いただけます様に社員一丸となって取り組んで参ります。